モータ制御の仕事をスマートにこなしたかったら、まず、以下の部品を選ぶ。道具が良くないと、制御性能が悪くなる。「弘法は筆を選ぶのだ!」
1、高速のマイコン、あるいは、DSP
2、変換時間の速くて、分解能の高いADコンバータ
3、帯域の広くて、応答性のよいセンサ(電流センサ、角度検出器)
4、分解能の高くて、直線性のよい角度検出器(検出ノイズが少なくなる)
5、トルクリップル、コギングの少ないモータ(外乱が少ない制御対象)
6、高速スイッチングデバイス
「無駄時間が少なくて、検出ノイズが少なくて、外乱の少なくなる部品を選択する」というのが理想だが、そうもいかない。モータ外径が小さいので、エンコーダの分解能が少ないとか、基板が30mm角だから、このマイコンしか載らないとか。でも、理想になるべく近づけてから、制御を始めたい。
そうしないと、「しりぬぐい制御」になって、つまらない仕事がずるずる残る。制御人生の無駄使いだ。制御屋は制御部品選定の主導権をにぎって「スマート制御」をしたい。