ノイズ誤動作対策は、難しい。ネガティブフィードバック制御と並んで、難しい。ノイズの流れが見えない。
実際に高電圧スイッチング部のノイズで誤動作する場合も、ノイズ試験機で誤動作する場合も、まず、何が誤動作しているのか、良く観測する。
FPGAが誤動作するとか、リセットICが動作してしまうとか、通信データが化けるとか。
ノイズの発生源からノイズがどのようなルートで、誤動作箇所に行くのか、見極める。
・何をすると誤動作しなくなるのか?
解決のヒントは、
・ノイズルートの抵抗を上げて、ノイズが来ないようにする。
・ノイズを別ルートに回して、ノイズが来ないようにする。
具体的には、
基板をケースから浮かす。フレームグランドから浮かす。(制御対象基板を装置から浮かしたら、誤動作がなくなることがあった)
電源のグランド線を切る、あるいは、つなぐ。
シグナルグランド線を切る、あるいは、つなぐ。
フレームグランド線を切る、あるいは、つなぐ。
ケーブル内の浮いている線を、基板の片側でグランドに接続する。あるいは、抵抗で落とす。
オフ時にハインピーダンスになる信号を抵抗でグランド、あるいは、電源に接続する。
誤動作する基板とスイッチング部の基板間にフィルタを入れてみる。
電源を別電源からとってみる。
スイッチングされる線と小信号線を離す。(以前、DC24Vのモータ動力線とオーバトラベルセンサ信号を5mも沿わせている装置があった。)
24V系IO用フォトカプラの一次側パターンを2次側と離す。容量カップリングさせない。
ラインドライバ、ラインレシーバの外部接続パターンを内部のグランドから離す。容量カップリングさせない。
スイッチング電圧波形を鈍らす。dv/dtを小さくする。(ノイズ源を小さくする)
スイッチングしているラインを1MΩ等でグランドに落とす。
ノイズ対策は、時間がかかるものと割り切る。1日で対策できる人は、ノイズが見える人。2日でできれば、超優秀。
「こんなルートでノイズが流れているかも」というモデルを立てて、いろいろ試してみる。