先の記事で、インパルス不変法で設計した一次IIRローパスフィルタの振幅特性や位相特性のグラフを紹介した。

ディジタルフィルタの計算式は、

y(nT) = x(nT) – 1/16*y{(n-1)T} + y{(n-1)T}

(式11)

で、係数を1/16として、シフト演算を使えるようにしている。

サンプリング周期T=1msの場合、一次IIRフィルタの時定数は、15.4946[ms]となる。詳細は

http://robotcontroller.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/iir-ad59.html

を参照。

今日は、そのグラフを同じ時定数のアナログローパスフィルタと比較してみる。さて、一次ローパスフィルタの伝達関数は、時定数をτ[s]として

1

G(s) = —— (式20)

1+sτ

s=jωを代入して、ωの関数にする。

1

G(jω) = ——-

1+jωτ

1
= ————– * e^{jφ(ω)}   (式21)
√ {1+(wτ)^2}

ここで、位相は

φ(ω) = – arctan(wτ)     (式22)

絶対値の部分をとって、ゲインは、

1

g(ω) = ———–   (式23)

√ {1+(wτ)^2}

時定数τは、前述のように

τ = 15.4946E-3

同じ時定数のアナログローパスフィルタの位相特性(式22)、ゲイン特性(式23)が得られたので、先の記事

http://robotcontroller.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/iirt1ms15ms-7ef.html

で導出した一次IIRローパスフィルタの振幅特性や位相特性を比較してみる。

グラフは

・細かい部分がわかるように、0から200Hzのグラフ

・サンプリング周波数1000Hzまでがわかるように、0から1000Hzのグラフ

を示す。

■ゲイン特性(0から200Hz)

比較のため、ディジタルのゲイン特性を正規化して(直流でのゲインの値、16ですべてのゲイン値を割って)いる。

1_16_freq_linear_amp_comp_200_2

200Hzまでは、ほとんど差がない。

■ゲイン特性(0から1000Hz)

サンプリング周期T=1msとしているので、1000Hzはサンプリング周波数である。

1_16_freq_linear_amp_comp_1000_2

サンプリング周波数1000Hzの半分、500Hzからずれてくる。

■ゲイン特性[dB](0から200Hz)

次に縦軸をデシベル[dB]にしてみる。

1_16_freq_linear_gain_comp_200_2

■ゲイン特性[dB](0から1000Hz)

サンプリング周期T=1msとしているので、1000Hzはサンプリング周波数である。

1_16_freq_linear_gain_comp_1000_2

■位相特性[rad](0から200Hz)

次は、位相特性をみてみる。

1_16_freq_linear_phase_rad_comp_2_2

20Hzくらいまでおなじ。ディジタルはアナログより、位相が遅れない。

■位相特性[rad](0から1000Hz)

サンプリング周期T=1msとしているので、1000Hzはサンプリング周波数である。

1_16_freq_linear_phase_rad_comp_1_2

■位相特性[deg](0から200Hz)

次に縦軸を度[deg]にしてみる。

1_16_freq_linear_phase_deg_comp_2_3

■位相特性[deg](0から1000Hz)

サンプリング周期T=1msとしているので、1000Hzはサンプリング周波数である。

1_16_freq_linear_phase_deg_comp_1_2

エクセルのデータはこちら

「motion_oyaji_freq_IIIR1st_linear_comp_081123.xls」をダウンロード