単純移動平均フィルタ位相特性について、移動平均回数をパラメータとしてまとめる。先の記事の周波数特性の式から、位相部分、すなわち、$e^{j\phi}$の形の$\phi$の部分を取り出す。
- 2回平均
-
$$\phi(\omega) = -\frac{\omega T}{2}$$
- 4回平均
-
$$\phi(\omega) = -\frac{3\omega T}{2}$$
- 8回平均
-
$$\phi(\omega) = -\frac{7\omega T}{2}$$
- 10回平均
-
$$\phi(\omega) = -\frac{9\omega T}{2}$$
これをグラフにして比較する。サンプリング周期T=1msとしている。横軸は、周波数[Hz]。縦軸は[rad]である。
次に、縦軸を[deg]にした位相特性グラフを示す。
上のグラフの縦軸に対して、*360/2πを行っている。横軸は同じように周波数[Hz]。サンプリング周期Tは1ms、すなわち、サンプリング周波数は1000Hzである。
サンプリング周波数が2倍の2000Hzになる場合は、上図横軸右端の500Hzを1000Hzに置き換えてほしい。逆に、サンプリング周波数が1/2の500Hzになる場合は、上図横軸右端の500Hzを250Hzに置き換える。
エクセルの元データは、こちら
単純移動平均フィルタ位相特性 まとめ 比較 Excel データ
移動平均段数増加のメリット、デメリットについては、別の記事で。