【FIRフィルタ】第7回:単純移動平均の時間波形(4回平均)

1000Hzサンプリング(制御周期1ms)の4回移動平均フィルタに100Hz,200Hz,250のsin波を入力した場合の、入力$x(nT)$、出力$y(nT)$、内部状態の$x((n-1)T)$、$x((n-2)T)$、$x((n-3)T)$を示す。横軸の単位はms。

$x(nT)$を正弦波として、

$$y(nT) = x(nT) + x((n-1)T) + x((n-2)T) + x((n-3)T)$$

を計算したグラフである。

結果
  • サンプリング周波数1000Hzの1/10の100Hzの正弦波を4回移動平均フィルタへ入力すると、出力振幅が入力の約3倍になる。
  • サンプリング周波数1000Hzの1/5の200Hzでは、出力振幅が入力の約1倍。
  • サンプリング周波数1000Hzの1/4の250Hzでは、出力はゼロ。フィルタリングされる。
  • サンプリング周波数が2倍の2000Hz(制御周期500us)のとき、やはり、サンプリング周波数2000Hzの”1/4”の500Hzでは、出力がゼロになる。

読者のみなさんのシステムのサンプリング周波数が1000Hzのn倍だったら、特性はn倍の周波数に拡大されると考えてください。1/nでも同様。

まとめ

”2回”移動平均の場合は、サンプリング周波数の”1/2”の周波数の正弦波を入力すると出力がゼロ。

”4回”移動平均の場合は、サンプリング周波数の”1/4”の周波数の正弦波を入力すると出力がゼロ。